こんにちは、でぃーんです。
今回は過去50年間での日本における
- 預金
- 短期国債
- 長期国債
- 金
- 株
のリターンについてデータを集計したので、公表したいと思います。
尚、ソースは全て日銀や政府関連のHPを参照しています。
まず初めに
まず初めにこの記事を記載するに至った経緯ですが、私が資産運用をする大きな理由の一つにインフレ対策があります。
インフレについて考えさせてくれたのがこのグラフです。

このグラフについては以下の記事でも解説していますが、200年間で、株式は大きなリターンを得ているのに、現金はインフレで下落する一方ですよね。
生活するのに最低限の現預金は必要ですが、ただ貯金していても無駄なことを気づかせてくれました。
しかし、これは海外のデータである上に、正しいのかどうか分かりません。
そこで今回は、正確に得られるデータを使って日本で同じような検証をしていこうと思います。
前提条件
今回は1973年から2019年までのリターンを分析しています。
1973年がインターネットで得られる正確で最も古いデータだからです。
それぞれのデータの条件は
- 定期預金は1年もの
- 短期国債は基本的には1年もの、データがない場合は3年もの
- 長期国債は基本的には10年もの、データがない場合は9年もの
- 金の価格は日本円での価格
- 株式の価格はTOPIXを参照
とします。
それではいきましょう。
46年間でのリターン
1973年に400円を投資した場合の46年間でのリターンはグラフの通りです。
(TOPIXが1973年に400円だったので400円にしました)

思ったのと違いますよね。
日本の場合は
- 株価が低迷
- 国債の利回りが過去は高かった
事などから、
長期国債を長期間持っていた人が、最も得をしている事が分かります。
一方で、預金金利は1993年以降ほとんどついていないので、預金は全く伸びていませんね。
インフレ考慮
次にこのデータにインフレ率を加えてみましょう。
(インフレデータはH27年基準の物を使用しています)

インフレを考慮する前は国債でも300%以上のリターンが出ていましたが、インフレを考慮するとプラス100%程度です。
また衝撃だったのが、昔はインフレ率よりも預金金利の方が高かった事です。
その恩恵で、インフレを考慮しても預金はマイナスになっていません。
何を持っていてもプラスになったという事ですね。
預金がインフレに勝っている事が1番の衝撃でした。
配当考慮
日本の企業は株価こそ低迷しているものの、高配当で頑張っている企業も多いです。
そこで、株価に対して年率3%の配当を出しているパターンで計算をしてみます。
尚、インフレは考慮せず、受け取った配当金は再投資はしません。元本が増えると計算しにくいので。
TOPIXが年3%の配当を出している時の46年のリターンは以下のグラフの通りです。

株のリターンが1番になっています。
やはり配当金は強いですね。
日本株に長期投資している人のほとんどが配当を受け取っているでしょうから、リターンではこれくらいになっているのかもしれません。
インフレ・配当考慮
先ほどの配当金有りのパターンにもインフレ率を控除してみましょう。

インフレを考慮しても株は200%以上のリターンを確保出来ていますね。
直近10年の推移
直近10年では
- マイナス金利導入
- 異次元緩和
など、金利や株の動きが政策に大きく動かされているので、一応確認しておきましょう。
インフレを考慮の上、配当無しのパターンと配当有りのパターンを連続して見てみましょう。


やはり直近ではマイナス金利とインフレの影響で、預金は減少していますね。
一方で株は配当を考慮すると10年で100%以上に成長していますね。
リーマンショック後なのでタイミングの問題もありますが…笑
まとめ
今回46年間のデータを集計して、ちょっと思っていたのと違ったという感じも否めません。
わかっていた事ですが、米国株に比べ日本株はパフォーマンスが悪く、リスクをとっている割にはリターンが少ないですね。
仮にこのブログをご覧いただいている人の中に、日本株式のインデックス投信などを購入されている人がいれば、この記事を見て再考して戴ければ幸いです。
また、他にも様々なパターンで検証しようかと思いましたが、5時間以上Excel見てたので断念しました…笑
御要望があれば他のパターンでも検証したいと思います!笑
ここまでご覧頂いてありがとうございました。
下にデータの参照元を記載しております。
それではまた!!
データ参照元
国債(財務省)
https://www.mof.go.jp/jgbs/reference/interest_rate/
定期預金金利(日銀)
https://www.boj.or.jp/statistics/outline/note/notest2.htm/#drate
TOPIX(日本取引所グループ)
金価格(田中貴金属)
https://gold.tanaka.co.jp/commodity/souba/y-gold.php
インフレ率(独立行政法人労働政策研究・研修機構)
https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0601.html
尚、全ての最終閲覧日は2020/5/12です。