こんにちは、でぃーんです。
本日はPAYPALという企業について見ていきたいと思います。
また、最新の決算についてはこちらの記事で解説しておりますので、是非こちらも御覧下さい。
PAYPALとは?
PAYPALは1998年にアメリカで創業された企業で、NASDAQに上場しています。
そんな当社の事業内容は、
デジタル決済を行うフィンテック企業です。
下記の写真のように
- オンラインショッピング
- 個人間送金
- ビジネス決済
などが当社の事業領域です。

ただ、現在日本では個人送金には対応していません。
これは日本の法律の資金決済法の変更によるものだそうです。
(Wikipedia参照)
当社の決済機能の特徴ですが、金銭の授受をPayPalが仲介するため、クレジットカード番号や口座番号を知らせる必要がなく、安全なサービスであると謳われています。
ただ、当社が創業した1988年であれば、その機能が重要な役割を果たしたかもしれませんが、現在は
- クレジットカードのセキュリティの強化(現在券面に番号が記載されていないものなどありますよね)
- 競合も、同じようにその企業を通す事で、口座やクレジットカードを秘密に出来る(PAYPAYやLINEPAYなど)
と言う事が普通になってますよね。
とすると現在の当社の優位性は
- 顧客基盤
- 利便性
の2つです。
顧客基盤を比較するのに、クレジットカードの会員数と比較してみましょう。
VISA | 20億人 |
Master | 10億人 |
PayPal | 3億人 |
Amex | 1億人 |
JCB | 0.7億人 |
なんとアメックス・JCBよりも会員数が多い事が分かりますよね。
これだけの会員数を抱えてる理由としては
- 支払いをPayPalにまとめられる
- 個人間でお金を送金出来る
という利便性からでしょう。
そして、日本でイマイチ有名になれないのは、この利便性を司る個人間送金の機能が使えないからでしょう。
また、PayPalの創業メンバーの一人にはイーロン・マスクも名前を連ねています。
テスラやスペースXで有名な彼は、ペイパルにも深く関わっていたのですね。
イーロン・マスクを含むペイパル創業メンバーはペイパルマフィアと呼ばれ様々な事業で成功しています。
決算書を見る前に
以下では財務諸表の数字をまとめています。最低限の知識として、決算書の見方は理解しておく必要があるので、以下の記事をご覧頂いてから読み進めて頂く事をお勧めします。
通期PL推移
次に2017年からのPLの推移を見ていきましょう。

2017 | 2018 | 2019 | |
売上 | 13,094 | 15,451 | 17,772 |
営業利益 | 2,127 | 3,294 | 2,719 |
当期利益 | 1,795 | 2,057 | 2,459 |
この売上規模がどれくらいかというと、同じ金融機関の日本のメガバンクと比べると、みずほ銀行以上SMBC以下といったところです。
そして、設立から20年以上経って尚、毎年10%を超える成長率を計上しながらも安定的に利益も計上出来ている事もわかりますね。
PL面はかなり良いですね。
2019年12月BS
現預金 | 7,349 | 流動負債 | 26,919 |
流動資産 | 38,495 | 固定負債 | 7,485 |
固定資産 | 12,838 | 純資産 | 16,929 |
総資産 | 51,333 | 総資本 | 51,333 |
自己資本比率は33%と金融機関としてはかなり高いですし、配当や自社株買いをしながら20年でこの水準になるのは本当に凄いですね。
現預金の水準も高いですし、言うことありません。
通期CF推移
最後に2017年からのCFの推移を見ていきましょう。

2017 | 2018 | 2019 | |
営業CF | 2,531 | 5,483 | 4,561 |
投資CF | -4,485 | 840 | -5,733 |
財務CF | 4,084 | -1,262 | 3,688 |
安定して営業CFはプラスになっていますね。
CFの理想の形はFCFがプラスの状況ですが、当社はまだまだ成長の余地があるので、そこは目を瞑りましょう。
それよりも、借入をしての投資が上手くいくかどうかを注視したいですね。
まとめ
PayPalは決済関連のフィンテック企業であり、強みは
- 顧客基盤
- 利便性
でした。
また、設立から20年経った現在でも毎年10%を超える成長率を記録している上に、BS・CFもほぼ理想の形と、財務諸表から読み取れる情報は満点に近いです。
今後はFacebookのリブラ等、更にフィンテック業界が成長していく上で、当社はまだまだ成長の余地があると思います。
一方で、日本での規制のように金融というのは規制の受けやすい業界ではありますので、投資をするのであれば、各国の金融情勢も必ずウォッチする必要があると思います。
ここまでご覧頂いてありがとうございました。
当然ですが、投資は自己判断でお願い致します。
それではまた!!